TATEISI PRIZE TATEISI SCIENCE AND TECHNOLOGY FOUNDATION

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浅田 稔

第5回(2018年度)功績賞

浅田 稔

大阪大学大学院 工学研究科
教授

授賞表題
ロボティクスを軸とした人間と機械の調和への挑戦

● 受賞者の業績

受賞者は、ロボットを通じて人間の認知発達メカニズムを理解する「認知発達ロボティクス」を提唱し,胎児や二歳児までの運動発達プロセス(寝返り・起き上がり、お母さんの手助けを利用したよちよち歩きなど)の機能を研究するための赤ちゃんロボットを開発した。硬いボディの従来のロボットでは、抱きかかえながら起こす、ロボットの手足を動かして教えるという赤ちゃんの認知発達プロセスを研究できない。そこで、人間と機械の調和の課題に挑戦するために、非常に柔らかいボディを圧縮空気の圧力を利用した空気アクチュエータに基づく世界初のヒューマノイドロボットCB2や赤ちゃんアンドロイドAffettoなどの赤ちゃんロボットを開発した。これによって、親子間相互作用の認知発達プロセス等を研究できるようになった。
一方、ロボカップの創始者の一人として,競技会を通じた教育研究活動,産業応用等を先導した。特に、Amazonが買収したKiva Systems社のロボット在庫管理システムがロボカップの試合をきっかけに生まれたことは有名である。なお受賞者は、1992年に当財団から「動的立案機能を有する能動視覚による幾何モデリングシステム開発に関する研究」の課題で助成を受け、その成果も本研究活動の充実と発展に寄与した。

● 記念講演概要

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